小学生 | 助産師あいこさんち

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思春期に突入する小学生

国連ユネスコ発行の国際セクシュアリティ教育ガイダンスでは、
年齢別に５～8歳をレベル１、９～12歳をレベル２、12～15歳をレベル３、15～18歳を
レベル４に分け、それぞれの学習目標がまとめられています。
小学校低学年は思春期を迎える前のレベル１、中・高学年は、
思春期入り口に入ったレベル２の時期ですね。
ホルモンの影響で、こころもからだも大人に近づく変化がみられるこの時期、
自分のからだのことを科学的に知っておきたい！
自分の行動や生き方、好きなことを大切にするために、ジェンダーによる決めつけはNO！
そんな学びを子ども達と共に積み上げてゆきたいですね。

初潮・月経

平均初潮年齢12歳。

明治20年15歳、昭和10年13.5歳、1990年以降12歳。初潮時の平均体重43キロ（一定の体重を超える＝体脂肪がある程度蓄積⇒胎児への供給可）。脂肪がホルモン代謝を正常にしてくれる。(ダイエットや激しいスポーツで脂肪↓だと無月経に)

発達の順番。

急に経血が流れてくることはありません。以下のような発達の順番があると言われています。乳房の発育⇒陰毛の発生⇒初潮の順が多い。初潮を迎えたら身長が止まる？！と心配される方もおられますが、二次性徴開始の１～２年後、身長は平均 8 ㎝/年伸びると言われています。

初潮の前兆。

おりものが増えますので、「おりもの」の説明もしましょう。おしっこをもらした？パンツに変なものがついてる？病気？と不安になる子も。おりものは涙と同じ役割。（↓おりもの参照）初めての月経で真っ赤な血を見る子よりも、茶色の少量の出血を見ることが多いことも事前に説明しておきましょう。

月経の説明では「排卵」と「周期」も伝えたい。

「月経血がでるからナプキンで受ける」という説明だけでなく、排卵された卵子の行く末で、月経がくるのか、止まるのか、生殖のことも含めて科学的に伝えたいですね。そして、女性ホルモンの影響を受け、月ごとの周期もあれば、女性の一生の周期もあります。そんな周期的な心身の変化を体感するのが月経です。自分自身のからだのメカニズムを知ることは、自分自身と仲良くなるための第一歩です。

月経痛。

まずはお腹を温めたり、軽い運動をして血行をよくしたり、しっかり栄養をとって、その日のうちに寝るようにする。そんな当たり前な健康な暮らしをまず目指して、月経痛が軽くなるとよいですね。そもそも、お腹が痛い原因は、子宮を縮めて中の物を排出する作用物質「プロスタグランジン」のせいなのですよ。プロスタグランジンは、ケガをした時など、炎症を起こした時にも発生する物質ですし、なんと、陣痛も同じメカニズム！子宮の出口の太さは鉛筆の芯くらいしかなく、特に若いころは固いので、ギューギュー子宮筋を縮めて経血を押し出します。（痛そうですね～。）痛み止めのお薬は、このプロスタグランジンの量を減らす作用があります。なので、痛くなる前にのんだ方が効果的です。お薬を飲んでも痛みが和らがない時は、小児科ではなく、婦人科のお医者さんに相談しましょうね。生理が始まったら、かかりつけの婦人科を作っておくと安心ですね。
「日本産婦人科医会」より引用。https://www.jaog.or.jp/qa/youth/qashishunki6/